• テキストサイズ

〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第10章 不測の事態


❁❁❁ 万理side ❁❁❁

「って言うのが社長からの連絡事項だよ」

紡「すみません、わざわざ···社長も電話で済むことなのに大神さんに伝言頼むなんて」

愛聖が撮影をしている間、社長に紡さんへの伝言を頼まれてふたつ隣のスタジオへと顔を出した。

「俺も愛聖に同行してここへ来る予定だったからね。それで、壮五くんと環くんの調子はどう?」

紡「なんだか今日は環さんが元気なかった感じはしましたけど、壮五さんがカバーしながらスチール撮影してました」

「環くんが元気ないとか、どうしたんだろう···あ、そっか、そういうことかな?」

フフッと小さく笑って、もうひとりしょんぼりとしてた人間を思い出す。

紡「環さんの元気がない理由が分かるんですか?」

不思議そうな顔をして俺を見る紡さんに、それはね···と小声でそっと教えてあげる。

紡「そうだったんですか···なるほど···じゃあ、お互いに寂しがってたってことなんですね」

「どうやらそうみたいだね。愛聖は俺より環くんからスケボー教わる時間が多かったし、環くんの方も誰かになにかを教えるっていうのが楽しそうだったから」

紡さんと笑いあっていると楽屋のドアが開けられ、MEZZO"として仕事を終わらせた2人が俺を見て目を丸くする。

環「あれ?バンちゃんって今日はマリーと一緒なんじゃないの?」

壮「僕もいま環くんと同じ事を言おうとしたよ」

「今日は偶然、愛聖の撮影してるスタジオがふたつ隣のスタジオでね。社長から紡さんへの伝言を伝えながら、こっちの様子を聞いてたところだよ」

そのままの事を話せば、環くんはあからさまにマリーも同じ場所にいるのか···と漏らした。

「あ、そうだ。もし環くんたちが大丈夫だったら、愛聖の撮影を見学とかしちゃう?」

壮「え、いいんですか?」

「社長も見学するのも勉強になるからって言われてるし、大丈夫」

環「やった!そーちゃん、行こうぜ!」

急に元気な顔を見せる環くんを見て、紡さんと笑い合う。

「じゃ、早速いこうか?」

そう声を掛けて、3人を連れて愛聖か撮影してるスタジオへと向かい出した。
/ 1348ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp