第9章 ふたりぼっちのスタート
いや、百ちゃんが言ってたのは多分···ダイエットじゃなくて千との仕事とかプライベートのことじゃないかな···
『あっ!そう言えば···万理、また時間ってある?』
万「時間?別に俺は大丈夫だけど、どうかした?」
『ちょっと気になる事があって、深刻な相談って訳じゃないけど···いい?』
万「分かった、いいよ。愛聖の部屋に移動する?」
出来れば、と返して残りのプリンを平らげて片付ける。
三「オレらがいると出来ない話か?」
『そうじゃないけど。他の事務所の人間のこともあるから、有能事務員さんの過去の経験を生かした考察を、みたいな?』
三「そっか···」
万「三月くん?心配しなくて大丈夫だよ。ちゃんと愛聖は、みんなの事を信頼してるんだから」
三「万理さんがそう言うなら、なんも言えねぇな。でも愛聖、何かあったらオレらにも相談とか、なんかそういうしてくれたら嬉しいっつうか···なんだ?なに言ってんだオレ···ハハッ···」
『大丈夫ですよ、三月さん?元気を分けて欲しくなったら、この前みたいに1番に三月さんに電話しますから』
あの時は本当に、三月さんにいろいろと元気を分けて貰ったから。
だから、楽との撮影もスムーズに出来た···と思うし。
『それに私、時間が空いた時は三月さんにお料理を教えて貰おうかな?とか企んでたりします』
「「 えっ?!料理?! 」」
え···なんでそんなに驚かれるの?
万「う~ん···ここの建物、爆発に強かったかなぁ?」
壮「いざとなったら全員で避難すれば命の保証だけはなんとかなるんじゃ···?」
環「マリーがみっきーに料理教えて貰ったら、俺は王様プリン作って欲しい」
三「プリンなら簡単だから愛聖でも作れるぞ?」
『みんなはともかく、万理は···酷い···』
片手で顔を覆って泣くフリをしても、そんなのはバレバレだからと万理にコツンと頭をつつかれる。
万「とりあえず、愛聖の話とやらを聞きに行きますかね?」
ほら行くよ?と言われて私もイスから立ち上がり、私は最後にお風呂使わせて貰うから、お先にどうぞ?とだけ言って、万理と一緒に私の部屋へと向かった。