第9章 ふたりぼっちのスタート
❁❁❁ 環side ❁❁❁
百「ゆっきーって、ユキのこと?」
壮「その件関しては、本当に失礼致しました···ほら、環くんも謝って」
「なんで?だってこの前、マリーが言ってたじゃん。今度Re:valeの千に会ったら、ゆっきーって呼んでみ?って」
怒られることはないと思うから、試しに呼んでみろ···みたいな感じだったよな?
千「やっぱり愛聖か···いや、その呼び方をするのは愛聖しかいないから、間違いないけどね」
百「ユキってば、マリーからそう呼ばれてんの?オレ全然知らなかったよ」
環「マリーが子供の頃は、そう呼んでたって言ってた。な、そーちゃんもその時いたから知ってるよな?」
俺がそーちゃんに言うと、そーちゃんは···確かにそう言ってたけど···と困り顔になった。
なんでダメなんだ?
マリーがいいって言ってたのに。
百「ゆっきー!」
千「···やめて」
百「ゆっきーってば!」
千「モモ···僕を怒らせたいの?」
環「なんで怒るの?」
壮「環くん···お願いだから空気読んで」
そーちゃんはいつも、そればっかりじゃん。
千「環くん。僕の事は好きに呼んでくれても構わない。けど、その呼び方だけは賛成出来ないな」
百「ゆっきーって、オレはかわいいと思うけどなぁ?環もそう思うだろ?」
「ゥス···でも、ゆっきーがダメって言うんなら、呼ぶのやめる」
だって、後でマリーが怒られたりしたら俺のせいじゃん?
「あ···他の呼び方思い付いた。ゆきりんとももりん···これならいい?」
百「ゆきりん···?」
千「···ももりん?」
あれ···?
急に2人して黙り込んだけど、それもダメなやつ?
百「いーじゃん!オレがももりんで、ユキがゆきりん!今日からそれでいいよ!ね、ユキ!」
千「そうね···モモがいいんだったら、僕もそれでいいよ」
「やったぜ」
百「あ、それよりさ?確か2人とも迷子じゃなかったっけ?」
ももりんの言葉にそーちゃんが慌て出す。
壮「す、すみません!この部屋に行く道順を教えて下さい!」
カバンから紙を出してももりんに見せると、それならすぐこの先だと教えてくれた。
Re:vale、結構いい人たちじゃん。
だからマリーも、2人が大好きなんだな。