第9章 ふたりぼっちのスタート
❁❁❁ ナギside ❁❁❁
「編み込みの強さ、大丈夫デスか?」
『はい、大丈夫です』
「OK。では、そのままじっとしてて?」
指先に触れる滑らかなマリーの髪をひとつずつ編んでいく。
ドアをノックされた時は驚きましたが、美しいレディーのお手伝いをお願いされたら、ワタシのハートにも火がともりマース!
ソウゴがいない時、こうして髪を編んで差し上げることくらい、ワタシでも出来ます。
サイドに纏まるように編み込んで行き、仕上げに軽く結い上げれば···
「So Cute!!!!」
『わっ!び、びっくりした!』
驚くマリーをギューーーーーーーッと抱きしめ、頬にキスを落とす。
『ナギさん?!いろいろビックリすることやめてください』
「なぜデスか?こんなにかわいらしいレディーが、ここにいるというのに」
『あのですねぇ···でも、キレイにしてくれて本当にありがとうございました。まだ不自由な手のせいで、身支度が上手く出来なかったので助かりました』
鏡を見ながら満足そうに微笑むマリーはとてもとてもcuteで。
このままワタシの部屋に閉じ込めてしまいたい!と思っても、お仕事あるので···怒られそうデスね···
「マリー?ソウゴかいない時は、ぜひワタシに」
恭しくお辞儀をすれば、マリーは微笑みを見せながらワタシを見つめる。
oh···その瞳に、吸い込まれてしまいそうデスよ。
『いいんですか?ナギさんだって忙しい時もあると思いますけど···』
「ソウゴやバンリだけに、cute Girlを独り占めさせたくありまセーン。ぜひ、このワタシ···六弥ナギにお任せ下さい?」
マリーの手を取り、そこへ口付けをして微笑みを配れば、マリーは恥ずかしそうに微笑みを返してくれた。
『じゃあ···またそういう時があったら、ナギさんにお願いしますね?』
「もちろん、お引き受け致しますよ?」
ドアを開けて、身支度の整ったレディーを玄関までエスコートして見送った。
「さて、ここからはワタシの···」
三「まじこなタイーム!!とは言わせないからな?」
「NO!!耳!耳引っ張るのはやめてください!」
ミツキに捕まり、ワタシはキッチンという名の戦場へと引き込まれてしまいました···
Oh My God···