第9章 ふたりぼっちのスタート
環「ご褒美?王様プリンとか?!」
壮「それは環くんだけだよ···」
環「じゃあ、ゆっきーはなにくれたんだよ?」
なに···っていうか。
自分から話題を振っておいてだけど、言いにくいなぁ。
環「ねぇ、マリーはご褒美なんだった?俺も同じの欲しい!」
『え?!お、同じの?!それはちょっと···』
ムリ···というか、なんというか。
どうしてもって言われたら、出来なくはないけど。
壮「環くん、ご褒美を催促するのは違うと思うよ?どうしてもって言うなら、僕が愛聖さんの代わりに叶えてあげるから」
『えぇっ?!そ、それもどうかと思いますけど···』
だって···だって、千からのご褒美って···
『逢坂さん···昔の千のご褒美って、いうのはね···』
壮「あ···もしかして高価な物だった、とか?」
どうしよう···凄く、興味津々になっちゃってるよ。
環「高価な物って、あ!わかった!王様プリン10個とか!」
『そうじゃなくて、その···ご褒美はね、ちょっとしたキスだったんだよね···アハハ···』
「「 キス?! 」」
『あの、えっと、ほ、本格的なやつじゃなくて!私も子供だったし、おでこに···とか、ほっぺに···とか、かなぁ。だから逢坂さんが四葉さんにっていうのは、ちょっと難しいんじゃないかな?なんて』
壮「そ、そうだね···僕が環くんにとか、難しいね···」
そうでしょうとも!
でも、ちょっとだけ見たみたいって思っちゃう私も···いるんだけどね。
環「じゃあさ、そーちゃんがムリだったらマリーがしてくれてもいいけど?···ん、いいよ。おでこにする?ほっぺにする?」
えぇ~?!
そんな、ご飯にする?お風呂にする?みたいな流れの言い方されても困るよ四葉さん!!
壮「環くん!女性に対してそういうのはダメだからね!ほら、愛聖さんだって困ってるだろ?」
環「なんで困るの?だって普通のご褒美じゃん。あ、俺がキス貰ったら困るんだったら、俺がマリーに勉強教えて貰ったご褒美にキスするのはいい?」
四葉さんが···私に?
『なっ、なんで?!』
環「だっていつも勉強教えてくれてっし、お礼のご褒美ならいいんじゃん?」
あぁ、そういうことなら···って!!
なんか違ーう!!