第8章 新たな一歩へ
七瀬さんはアイドリッシュセブンのセンターだし。
あれ?···でもそれって、紡ちゃんと二階堂さんが2人で謝罪に行ったって聞いたけど···?
一「···あなたバカなんですか?自分でストレスフラグを立てないで下さい」
陸「感動の再会かもじゃん!」
ん?···感動の再会?
···感動?
一織さんと七瀬さんの会話について行けずに頭の中を悩ませながら2人の様子を見る。
一「久しぶり兄さん、陸だよ!···ハァ?君、誰だっけ?···そんな···うぅっ、発作が···ゴホゴホ···」
陸「なっ···」
兄さん?
一「どちらが大事なんですか?アイドリッシュセブンと、お兄さんと」
···お兄さん?
陸「そんなの決まってる!」
一「なら、今は我慢してください」
陸「分かった」
大「大丈夫大丈夫!アニキに会ったらヨロシク伝えとくから」
···アニキ?
陸「···お願いします」
そう言って七瀬さんが踵を返して楽屋へと戻って行く。
大「助かったよイチ」
『あの?いま会話の端々に兄さんとか、お兄さんとか···アニキとかありましたけど···?それってどういう?』
疑問符がワサワサと増殖していくなかで、その答えを探すべく二階堂さんへと言葉を投げてみる。
大「ん?あぁ、そっか···愛聖はまだ知らなかったか···こういうのって多分、本人から聞いた方がいいかとは思うけど、実は、」
「あ、アイドリッシュセブン···」
二階堂さんからの答えを待っているところに、廊下の先から聞き覚えのある声がして視線を動かす。
···天?!
陸「あ、一織!戻ってくる時に何か温かい飲み物を」
一「七瀬さん!!」
えっと、なに?!
大「九条!久しぶりだなぁ!」
天が現れたことで急に周りが···というか、一織さんと二階堂さんがバタバタと慌て出す。
『えっと···どうなってるの?』
三「簡単に言えばだな、あのTRIGGERのセンターと陸は兄弟だってことだよ」
『あぁ!やっと分かった···天と七瀬さんが···だからさっきのお兄さんがどうとかって···』
···?
天と、七瀬さんが?
兄弟···?!
『えぇっー?!』
三「バカ!声デカ過ぎるだろ!」
『だって!』
「あっ!いた!佐伯さん!!もうすぐ佐伯さん出番です!」