第7章 予期せぬ出来事
下 ー まさかあの女の子とあの大物俳優がねぇ···とか思ったけど、出演キャンセルとまでなれば事実なんだろうけど ー
ビンゴですか!!
最近ワイドショーとかの情報番組でいろんな人の不倫騒動とか、取った取られたの二股疑惑とかを特集してるのを見ていたから、まさかとは思ったけど···
下 ー それで、急遽代役をって話になってさ?だったら佐伯ちゃんなんてどうかな?って推薦したら、スタッフ達がスケジュールが分からないって言うから直接電話しちゃったってワケ。さっき社長さんからもぜひって言われたし、いい? ー
『社長が了承したのなら、私は従うまでですけど?』
下 ー あ、そういう言い方は寂しいなぁ?パンケーキ仲間なのに··· ー
『ぜひ下岡さんのお手伝いがしたいなぁ、私!』
下 ー そう来なくっちゃ!じゃ、この話は円満オッケーって感じでいいよね? ー
『はい、ぜひお願いします』
まさか、私がこんな急なオファーで下岡さんのお手伝いをすることになるとは予想外だけど。
でも、ケガしたばっかりだし落ち込んで···
あーっ!大事な事を忘れてた!!
『待ってください下岡さん!あの私、実は···』
下 ー えっ?!まさか佐伯ちゃんまで恋愛スキャンダル抱えてるとか言わないよね?! ー
『違いますよ!!そうじゃなくて、実は私···その、手首を軽く骨折してて、お役に立てるかどうか···』
あの番組だと、アシスタントレディーはそれなりにちゃんとした衣装も着るし、多少の露出はある衣装もあるし···それなのにケガをしてるとなると、映りが悪くなってしまうんじゃ···?と説明をしてみる。
下 ー なんだ、そんなのは心配いらないって。その辺の事情はスタッフや衣装さんに話を付けとくから、なにも気にしなくていいから。ちなみに、だけど。ほんとに恋愛スキャンダルはないよね? ー
『ありませんってば。だいたい私にそんな噂なんてないじゃないですか···』
下 ー なくはないでしょう?移籍会見の時いろいろ突っ込んだ質問されてたし?で、どうなの?その噂のRe:valeの千くんとは ー
『千ですか?ないない、絶対ないですよ。あの会見でも話したように、私と千がどうにかなるなんてありえませんから。千に怒られちゃう、なんで僕がお前みたいなのとって』