第7章 予期せぬ出来事
❁❁❁ 陸side ❁❁❁
「壮五さんと環、マネージャーとなんの話をしてるんだろう」
大「さぁな」
事務所に着いてからマネージャーに2人が呼ばれて行ったけど、その2人って事はやっぱり···テレビ中継された時の事とか、かな?
一「何にしても、2人が戻ったらすぐに練習が始められるように準備だけはしておきましょう。今日は珍しく、佐伯さんも私たちと一緒に混ざるようですし」
『珍しくって···たまにはいいじゃないですか。三月さんも快く承諾してくれたんですし···って、ナギさん?!ちょっとくっつき過ぎじゃないですか?』
ナ「oh!ワタシとマリーの距離は、まだまだ遠く離れてますよ?」
柔軟をする愛聖さんの背中を押しながら、まるで覆いかぶさるようにナギがピッタリと張り付いてる···
『ナギさん···重いって···』
三「おいナギ!愛聖が潰れるだろ!」
ナ「Nooo!!まだまだくっ付いていたいデース!」
陸「ナギは本当に愛聖さんが大好きだよね」
大「そうだな、特に愛聖とマネージャーにはベッタリだから···さて、準備運動はこれくらいにして、あいつら戻るまで楽譜見ながらイメトレだな。人数揃わなきゃポジション確認とか出来ないし」
大和さんの指示で、その場にいるメンバーがそれぞれ楽譜を見ながら頭の中に歌詞を入れたり、ポジションのイメージをしながら壮五さん達の戻りを待っていた。
ー 待てっていってんだろうが!! ー
三「あ?いまのって···」
「壮五さんと···環?」
一「なんだか穏便な会話では···なさそうでしたが」
普段から言葉数が少ない環が、あんな風に声を上げるなんて。
『私、様子を見に行ってみましょうか?』
大「アホか。タマがあんな風に怒鳴ってるなら女がひとりで様子見に行っても危ないだろ」
それは確かに···
「あ、じゃあオレが行きます」
大「いーのいーの。とりあえずの所は、リーダーのオレが先頭切ってドアを開けるから」
三「まさかドアだけ開けて道を譲るつもりじゃねぇよな?ん?」
オレってそんなに信用ない?と笑う大和さんを先頭に、オレ達は事務所のレッスン場のドアの前に集まった。