第5章 ヒカリの中へ
『四葉さんやナギさんは?』
環「俺?!···う~ん···なんかエロいヤツだったっていう感じ···」
エロい···って、欲しいとは違うよね···
万「愛聖、急にそんなこと言い出してどうかした?」
どうかしたも何も···ねぇ。
小「実は愛聖さんに、さっそく仕事の以来が来てて受けたんだよ···下着のCM」
陸『凄い!今日移籍発表したばかりなのに!』
『今回のは特殊ルートだから別に···凄くはないよ』
自分の努力でとか、そういうんじゃないから。
万「倒れたとかは別として、愛聖が元気なさげだったのは、それ?」
万理の言葉に曖昧な笑みを返す。
三「なぁ万理さん。今こそ例のアレ、出すタイミングなんじゃねぇの?」
万「そうだね。そうしようか···三月くん、悪いけど手伝ってくれる?あ、そうだ···念の為に一織くんもいい?」
3人がいそいそと食べ終えた食器を片付けるのを見て、私や逢坂さんもそれに続く。
キッチンの隅で万理と三月さんがなにやらコソコソしてるけど、その前に一織さんが立ってガードしてるから何をしているのかまでは分からなかった。
『逢坂さん、万理達はなにしてるんでしょう?』
壮「え?あ···うん、なんだろうね···えっと、席に戻ろうか」
逢坂さんのこの感じ、そしてこの顔は彼らが何をしているのか、知ってる顔だ···
振り返りたくても逢坂さんにそっと背中を押されていたらそれも出来ず、にこにこと私のイスを引いて待っているナギさんに勧められるままに、またイスに座った。
ナ「マリー、ちょっと失礼シマス」
ナギさんの手に、私の視界が遮られる。
『あの、ナギさん?何をしてるんですか?』
ナ「マリーに魔法をかけるスタンバイしてマス」
耳元で囁かれ、全身がぞわりとする。
『ナギさん···耳元で話すのやめてください』
ナ「hu-n···マリーの弱点、見つけマシタ···次からは、こうして話すことにシマス」
···ほんとに、やめて欲しいんですけど。
ナギさんの吐息に耳を擽られながら、これから何が起こるんだろうかと···静かに待った。