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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第5章 ヒカリの中へ


楽「熱?お前、疲れたとか言ってたけど熱があったのか?···顔が熱い気がするけど、俺の気のせいか?」

楽に両頬を挟まれ、更に身動きが取れずに私ひとりアタフタしてしまう。

社長に視線を送って助けて貰おうとしても、ニコニコしながらこちらの様子を見守ってるばかりで···

っていうか!

この3人、社長がいてもお構いなしなの?!

それでも何とかして貰おうと社長に視線を送り続けていると、それにやっと気が付いた社長が笑い出した。

小「愛聖さんがこれ程までに翻弄するなんて初めて見たよ···さすが、TRIGGERと言うべきか」

『社長···笑い過ぎですから』

大きく肩を揺らして笑い続ける社長に言えば、他の3人はケロッとしていて。

天「ボクは別に何もしてないけど?」

いいえ、そんなことはありません。

龍「俺もこれと言って何も?弟達が熱出したりした時は、こうやって熱あるか見て来たし」

TRIGGERファンなら失神するレベルの行動!!

楽「だよな?龍は時々、俺らにもやろうとするし」

天「そうそう。龍は面倒見がいいからね」

いっそ2人共、龍にそれ···やられちゃって下さい。

『更に···疲れた気がするのは私だけでしょうか社長···』

顔を両手で覆いながら言えば、社長は私に···まぁまぁ、いいじゃないかと、また笑った。

楽「疲れたってなら、これちょうど良かったな。ほらよ」

顔を隠していた手を剥がされ、その上に小さな箱をそっと置かれる。

『この箱···って』

デジャヴ?とか思いつつ、私の横に置いたものを見ると、それはちゃんと置いた場所にあって。

楽「お前、それ好きだっただろ?疲れてんなら甘いもの食っとけよ」

『甘いもの···』

もしやと思ってフタを開けると、そこにはさっき見たばかりの物が収まっていて。

まさか楽が、同じ日に、同じタイミングで八乙女社長と同じものを買って来るとか···ビックリしちゃうよ。

小「おや?もしかしてその箱はさっき八乙女が置いてった物と同じでは?」

あぁ~っ!

しゃ、社長?!

それいま言っちゃダメなやつですから!!

楽「親父が?どういう事だ愛聖」

『あ~···えっと、ね···大好きなケーキがふたつも食べられる私は幸せだなぁ···みたいな』

天「なるほどね。楽、愛聖の横見て」



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