第5章 ヒカリの中へ
❁❁❁ 百side ❁❁❁
なんかこの記者、嫌な感じ。
さっきから変な事ばっかマリーに質問してさ。
ー そうでしたか···極秘入籍や極秘出産をしたのではないかという噂があるのはご存知ですか? ー
「えっ、極秘入籍?」
千「···出産?」
「「 はぁっ?!相手は誰よ?! 」」
岡「ちょっ、2人とも落ち着いて下さい」
「なんでおかりんはそんなに冷静なの?!」
千「僕、まだ愛聖と入籍してないけど」
「まだってなに?!いつするつもりだったの?!」
千「申し入れがあればいつでも。だって僕は、愛聖を愛してるからね」
「ダーリン浮気?!ヒドイ···オレとは遊びなの?!じゃなくって!!」
マリーがなんの相談もなしに、そんな極秘ナニヤラとかになったらオレ泣いちゃうから!!
あれ?
ちょっと待って?
相談しないから、極秘ナニヤラなのか??
ー それは違います。それに相手がいないのにそんな事はありませんから ー
岡「だそうですよ?良かったですね、お2人とも」
いや···それはそれで、モモちゃんちょっと寂しい。
相手がいない。
それってつまり、周りに恋愛対象がいないってことだろ?
マリーと恋愛したーい!とかは今は思わなくても、ずっと一緒にいられたらいいな、とか。
一緒にいると楽しいとか、ドキドキハラハラする、とか。
そういうのは···あるから。
よし···オレもっと自分磨きしよう。
ー お相手なら、佐伯さんの周りには素敵な方がいらっしゃると思われますが···いかがですか? ー
ー どのような意味でしょうか? ー
ホント···嫌な感じの質問ばっかり。
今日は移籍会見なんだよな?
なのに、なんでこんなスキャンダルを引き出そうとするような質問ばかりしてきて···
ー そうですね···例えば、Re:valeの千さん···とか? ー
「えっ?!ユキ?!」
千「僕?」
ー 確か佐伯さんがレビュー前からの深いお付き合いがあると伺ってますが ー
「深い···って···」
確かに、ユキとマリーはオレがユキに出会う前からの仲良しさんだけど。
急にユキの名前が出た事に、オレもユキも···驚いて言葉が出なかった。