第5章 ヒカリの中へ
ちょっとズルいやり方だったけど、それでも結果的にはキスしちゃった。
ふんわりとしてて、柔らかかったなぁ···なんて···
こんな事ユキにバレたら、オレ···パンイチにされてユキんちのベランダから吊り下げられちゃう!!
超高層マンションだから、なんかいろいろ縮こまっちゃうよ!
どこが?とか聞かれても答えにくいけど。
撮影の時のキスシーンの後だって、なんかユキ不機嫌になったくらいだからさ?
なんでもないのにマリーとキスしたなんてバレたら···
オレ、朝日が拝めなくなるかも。
Re:valeの存続にかけて、それだけは避けなければ!
千「モモ?」
「うぇい?!」
千「···なにその慌てた返事」
「あ、いや···なんでもない!なんでもないけど、なに?!」
やっば···ユキからの報復考えてたから、ビックリしておかしな返事が出ちゃったよ。
千「モモは、愛聖と···したい?」
し、したい?って、ええっ?!
「ユ、ユキ?!急になに言ってんの?!」
激しく動揺しながらユキに言葉を返せば、ユキは平然とした顔でオレを見た。
千「だから、モモは愛聖としたいか聞いてる···一緒に仕事」
「そっち?!」
千「そっちって?」
ダーリン紛らわしい言い方···やめて!
ちょっとだけドキドキしちゃったじゃん!
「し、仕事ね、仕事!もちろんマリーとまた一緒に仕事出来るなら嬉しいよ!」
千「そう。じゃあ···やっぱり、歌わせるかな」
「歌わせるって?」
マリーはそもそも女優、だよな?
まぁ、歌は上手いけど。
千「愛聖と約束しただろ。再活動したら、僕の作った曲を歌うって」
岡「えぇっ?!そんな約束いつしたんですか?!」
それは知ってるけど言えない!
千「いつって、僕と一夜を過ごした時···かな?」
岡「一夜?!」
「わぁぁぁぁっー!!ユーキー?!」
ユキそれ言っちゃダメなやつ!
そしてユキと一夜をじゃなくて、オレも一緒にいたから!
千「おかりん、そういう事だから···あの事務所に連絡して愛聖のスケジュール押さえて。ボイトレさせなきゃ」
岡「わ、わかりました!会見が終わったらすぐにでも!」
これで本当に一緒に仕事出来たら···めちゃくちゃハッピーじゃん!