第4章 カケラの眩しさ
❁❁❁ 百side ❁❁❁
「百さん、お疲れ様でーす!ちょっと休憩入れるので、あちらでドリンクして下さい」
「ありがとー!ちょうど喉乾いてたんだ~!」
今日は単発で貰ったドラマの撮影でユキとは別々の仕事なんだよね。
って言っても、ユキはユキで自分の出てる刑事ドラマの撮影だから···あんまりラビチャしたら悪いかな?
でも、ユキが気になるからラビチャしちゃう!
〝 いま休憩中だよん!ユキは何してる? 〟
短いメッセージを送信すると、すぐにユキから返信が来る。
〝 モモの方も休憩中?僕もだよ···これって運命かな? 〟
キャー!運命とか、ダーリンイケメン!!
〝 きっとそう!運命だよ運命!もう、ユキ愛してるぅ! 〟
勢いに乗せて返事を送れば、またすぐにユキから返信が来た。
〝 僕も愛してるよ、モモ 〟
〝 オレの方がユキより10倍···いや100倍愛してるもんね! 〟
〝 じゃあ···僕はそのモモより1000倍愛してるよ 〟
うわっ!!オレの1000倍とか、ユキ凄すぎる!!
嬉しさと照れでテンション上げてると、またすぐにユキからラビチャのメッセージが届く。
〝 っていうか、このやり取りいつまで続けるの?あと、コレ美味しい 〟
メッセージと一緒に届く写真には、ユキがオレの好きなももりんを口に当てるユキの自撮り···
ユキ···上げといて落とすのやめて。
ここにはそれ、置いてないんだからさ。
でもユキの自撮り···ちゃっかり保存しとこ。
へへ~ん、オレのユキアルバムにまた一枚宝物画像が増えた!
それをそのままユキに伝えると、ちょっと間をあけてラビチャが届く。
〝 モモ、僕のアルバム自作するのヤメテ。恥ずかしい 〟
そんなメッセージと同時にまた自撮りが届く。
って、ええっ?!
ユキ?!一緒に写ってる女の人誰だよ!!
〝 ひどい···ダーリン浮気?! 〟
そう送れば、ユキからハートがいっぱいのメッセージが届いた。
〝 母さん、これには色々とワケが···なんてね。隣の女性はヘアメイクさんだよ。僕が愛してるのはモモだけだから安心して 〟
ユキ···なんだかんだ言っても、ユキがこのやり取りをいちばん楽しんでない??
メッセージの向こうでクスクス笑ってるだろうユキを想像して、やっぱユキには勝てないな···と笑った。