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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第19章 魔法のコトバ


❁❁❁ 千 side ❁❁❁

収録の休憩時間に楽屋へ戻って早々におかりんへ電話が入り、僕もモモも仕事の電話なら静かにしていないとな?とソファーで寛いでいれば。

岡「いえ、そんなに謝らないで下さい。自分もそこは気にしてませんから、えぇ、はい、大丈夫です。でも、昨夜の佐伯さんは可愛かったですし、あんな事なら自分はいつでもお待ちしております」

待て。

電話の相手は仕事の関係者じゃなくて愛聖なのか?

しかも昨夜の愛聖は可愛かったって?!

いったい昨夜、おかりんは愛聖と何をしたんだ?!

昨夜は確か・・・と記憶を辿れば、珍しく深夜までにはならなかった仕事を終え、僕もモモもいつもより比較的早い時間におかりんに送られ僕の家の前で別れた、よな?

じゃあその後に愛聖と会ってたのか?

僕を差し置いて、か?

それともまさか・・・いや、これはあまり考えたくないけど愛聖
とおかりんが実は交際・・・

いや、ダメだ。

人の恋愛事情は僕には興味ないけど、愛聖が相手だとしたらそれはダメだ。

お父さんは許しません!的なアレだ。

予期せぬ出来事に思わずミネラルウォーターのボトルを握れば、隣に座るモモが悲鳴を上げる。

百「ちょっ、ゆ、ユキ?!いまペットボトルがベコってなったよ?!っていうか、水!水もその勢いで溢れてるじゃん!!」

慌てるモモの言葉に手元を見れば、潰れかけたペットボトルから溢れた水が僕の手を伝って床に広がりを見せていた。

「あぁ、そうね・・・」

百「そうね・・・じゃなくて!あぁもうユキってば!!ほらコレで手を拭いて!床はオレが拭くから」

備えてあるタオルを僕に投げ渡し、モモが掃除道具入れからミニモップを取り出してせっせと床掃除を始める。

岡「ええっ?!それは本当ですか?!はい!自分も嬉しいですよ!おめでとうございます!頑張って下さい!」

百「ねぇユキ?おかりんに電話して来たのって、会話の内容からしてマリーだよね?」

僕たちの事を気にもとめずに会話を続けるおかりんを見て、モモがコソッと僕に声を掛ける。

「・・・そうね」

百「だとしたらさっきの、昨夜のマリーは可愛かったってヤツ、なんの事だろ?なんか怪しくない?」

「・・・そうね」






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