第19章 魔法のコトバ
嬉々として話す様子を見て、さすがの僕もその申し出には驚き言葉が出ない。
千「愛聖から聞いてると思うけど、あの衣装の曲のバックダンサーとして、とりあえず今度出演する時には僕たちがそれを担当する。けど、特別企画の時は楽曲に合わせてアイドリッシュセブンのメンバーを割り振って担当して欲しいと思ってる」
百「三月はダンスは苦手そうだけど大丈夫!アイドリッシュセブンの曲だってちゃんとやれてるし、三月は頑張り屋さんだってオレたちも知ってる」
千「それで、僕とモモで彼らをどういう風に振り分けたらいいかまでは考えてあるから、あとは社長さんがみんなを説得してくれたら助かるんだけど」
説得だなんてしなくても、彼らなら喜んで参加してくれると思うけど?と言えば、千くんは更に驚きの言葉を放った。
千「説得は必要だと思うよ。ま、他の曲はともかくとして、いま愛聖が着替えてる曲のバックダンサーは、多少デザインは変えるとしても同じような衣装を着て貰うんだし」
百「ねー!今度マリーが番組で歌う時もオレたちお揃いにしてるし!」
お揃い・・・って、まさか?
「Re:valeがあの可愛い衣装で踊るってこと?」
「「 もちろん 」」
思わず聞き返すと、息ピッタリな返事が届く。
「でもあの感じの衣装をアイドリッシュセブンの誰に着て貰うかって考えると、誰がいいんだろう・・・ナギくん辺りは、それこそ喜んでくれそうだけど」
百「あー・・・それについてはオレと千の中では決まってる感じで。三月と一織なんかいいんじゃないかなって。それか、一織と陸とかもいいよね!」
千「そうね・・・僕的には一織くんと三月くんなら兄弟息ピッタリな感じでやってくれそうだけど、どう?」
「三月くんは普段から可愛いって言うな!とか言ってるし、それこそ一織くんはクールな高校生でいるけど・・・聞き入れてくれると思う?」
千「そこが社長さんの腕の見せ所ってやつなんじゃない?」
う〜ん、と小首を捻れば千くんからはそんな言葉が届けられる。
「なるほど・・・僕の仕事は責任重大だね」
そう言いながらも実際の姿を想像して、そこはやっぱり和泉兄弟を推すべきか?、と彼らの驚きの提案を受け入れる僕がいた。