第19章 魔法のコトバ
❁❁❁ 小鳥遊音晴 side ❁❁❁
百「ユキ。おかりんとマリー、通路を曲がったよ」
2人が出ていったドアを少し開き様子を見ていた百くんが、静かにそのドアを閉めて振り返る。
千「・・・そうね。じゃあ僕たちは僕たちで楽しい打ち合わせを始めよう。いいですよね?」
「打ち合わせ?彼女が不在で始めてもいいのかな?」
突如そんな事を言い出した千くんに返せば、いないからこそ楽しい打ち合わせが出来るんだと僕の向かい側へと座る。
「それじゃ、キミたちの番組にお邪魔させて貰う打ち合わせを、」
千「あぁ、違う違う。そっちのは愛聖が来てからで大丈夫。僕たちが社長さんと打ち合わせしたいのは、NEXT Re:vale特別企画の方」
「特別企画?」
百「そう!この前ユキが思い付いてプロデューサーに話したら、ウチの番組のプロデューサーやスタッフもノリノリでさ!」
彼らが言うように、NEXT Re:valeは時々そういった特別企画をしているのは番組を見ている僕も知ってはいるけど、それとこの僕たちだけの打ち合わせっていうのはどういう内容なのかと尋ねてみる。
千「それにはまず、アイドリッシュセブンの新人賞ノミネート、おめでとうございます」
百「そうそう、それ!社長さん、おめでとうございまーす!!」
「あはは、ありがとう。尊敬するRe:valeからお祝いの言葉を貰ったと聞いたら、アイドリッシュセブンのみんなも喜ぶよ」
日頃からRe:valeはアイドリッシュセブンを気にかけてくれているようだから、その当人たちから面と向かって言われると僕も素直に嬉しい。
「それじゃ、もしかしてその特別企画にアイドリッシュセブンが?」
臆することなく続ければ、目の前の彼らは1度顔を合わせて頷き、驚きの提案を持ち掛けてきた。
千「特別企画で、愛聖にミニライヴをして貰おうかと。僕たちRe:valeが楽曲提供してるんだし、NEXT Re:valeでそれを披露するのに誰も反対はしなかったしね」
百「だよね!で、マリーはそのまんま歌って踊って貰うけど、そのバックダンサーとしてアイドリッシュセブンのみんなに出て貰いたいんだ。あ、もちろんアイドリッシュセブンにも自分たちの曲を披露して貰うんだけどさ。ね、いいでしょ社長さん!」