第19章 魔法のコトバ
それの素材と言えば、前よりも生地は軽くなっているけどレザーな質感は変わっていない。
千・・・ホントにこれ、私が着るの??
っていうか、何を目指してるの?!
ガックリと項垂れながらもドアの外で待機する岡崎さんをあまり待たせては申し訳ないと、とりあえずな感じで着替えを終わらせる。
相変わらずサイズ感がピッタリなところが疑問だけど、それはそれとしてサラりとしていて通気性も良く着心地はいい。
着てみて思ったけど、前よりもホットパンツの丈が少し長くなってる?
これはやっぱり千に四葉さんから言われた事を伝えたからだろうか?と考えながら、脱いだ服を整えてハンガーに掛け岡崎さんの待つドアの外へと顔を出した。
『お待たせしました・・・ちょっと恥ずかしいですけど、とりあえず着替えてみました』
ドアをゆっくりと開けながら通路に出れば、私の姿を見た岡崎さんが一瞬目を見開いたあとに眼鏡を押し上げて小さな咳払いをする。
岡「さすが千くんですね・・・と、とてもよくお似合いですよ」
そう言いながらも直視しない岡崎さんの様子を見る限り、絶対これ普通に考えても露出多めだよ!
『ホントにそう思ってます?なんだか岡崎さん、あまり私の方を見ていない気がするんですが・・・』
岡「い、いえ!ちゃんと見ました・・・けど。自分には少々刺激が強めな気がして、その・・・」
『それに関しては私も同意見です。どこをどうイメージしたら、あの曲の衣装がこうなってしまうのか疑問多しです』
千たちが待つ部屋に戻ったら抗議せねばと小さく頷き、では戻りましょうかと歩き出す岡崎さんの後ろをまたついて行く。
その間も私の後ろで、ふわり、またふわりと歩く度にシッポがリズミカルな動きを見せていた。