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〖 IDOLiSH7 〗 なないろパレット

第16章 動き出した真相


今後の事をみんなに伝える為に社長と寮に出向き自分の考えていた事を話したところ、、二階堂さんから自分たちをもっと頼れって言っただろ?と言われて、考え直す方向に約束をした。

たった数日間ここに帰らなかっただけなのに、とても懐かしく思えてしまうのは・・・既に私の居場所がここにちゃんとあるんだと実感もして。

日常茶飯事でもある一織さんと七瀬さんのやり取りや、三月さんとナギさんのやり取りにいつの間にか私も引き込まれては、純粋に笑っている自分もいた。

今日の事とこれから先の事は、もう一度社長とよく相談しよう。

答えは出ているつもりでも、本当にそれでいいのかをひとりで決めるにはまだ、難しいから。

小「愛聖さん、そろそろ行こうか?」

何気なく壁の時計を見た社長が、カップを置いて私の顔を見る。

『そうですね。あまり長居も出来ないから・・・逢坂さん、ハーブティーご馳走様でした』

そう言って椅子から立ち上がりかけた私の手を、隣にいた四葉さんがギュッと掴む。

環「なんで?まだいいじゃん!っていうか、マリーはここに戻るんじゃねぇの?!」

『いつかは戻りたいけど、いまはもう少し・・・時間が欲しいかな』

環「いつかっていつ?何月何日?何曜日?何時何分?!」

『だからそれはまだ・・・』

壮「環くん、愛聖さんが困ってるじゃないか。手を離して」

環「ヤダ。マリーがちゃんと教えてくれるまで離さねぇ」

頑として聞き入れようとしない四葉さんに社長が言葉をかけようと口を開きかけたのを見て、私は社長に小さく横に首を振り、また椅子に腰を下ろした。

『四葉さん、聞いて下さい。私は戻ります。ただ、今はいろいろな事情があってここを出ているだけです。三月さんとも仲直り・・・というか、ちゃんと分かり合えたし、別にみんなの事が嫌になったから戻らないんじゃありません。本当なら今すぐにでもって思います。けど、もう少し様子を見てからにしたいんです』

もし、私のせいでみんなに迷惑がかかるような事が起きたら。

もし、それがきっかけで今よりもっと週刊誌に追われるような事になったら。

幾つも浮かんでしまう良くない想像に目を伏せ、小さく息を吐く。

さっき事務所で社長から聞かされた事も、頭の中をチラついてしまう。

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