第4章 カケラの眩しさ
大「マジか···」
『だって、二階堂さんがお礼はハグでって言うから』
大「そりゃそーだけどな···あぁ、まぁ···」
三「おっさんヤラシイなぁ···この中でイチバン危ねぇのおっさんじゃね?」
ナ「ハグ&キス!ワタシの国では挨拶と同じです」
···そのハグとかとは、ちょっと種類が違うのかと思うけど。
ナ「マリー!ワタシにもぜひハグ&キスを!」
『キスはしません!ハグだけです!』
残念がるナギさんを軽くハグして、さぁ次は誰だ!と見回せば、三月さんが見返りを求めて手を貸したんじゃねーよって笑いながら言った。
壮「それより、僕達はそろそろ···」
大「そうだな、そうするか?」
三「だな。オレ達ちょっとやる事あるから、愛聖はこのまま部屋でのんびりしててくれ」
『やる事って、なんですか?家具の組み立てをやって貰ったので、私が出来る事があればお手伝いします』
もしかしたら、その私の家具の組み立てのせいで三月さん達の用事が捗っていないのかも知れないし。
さらに言えば、コンビニを通り越して七瀬さんにスーパーまで突き合わせたことも合わせられる。
大「いや、愛聖の手を借りるほどの事じゃねぇよ。あ~、ひとつあった!···日頃からソウが頭を悩ませてるタマの部屋の掃除でも手伝って貰うかな?」
『四葉さんの部屋の···掃除、ですか?』
壮「環くんはベッドでお菓子食べたり、脱いだ服をそのまま置いたりとかして大変なんだ」
逢坂さんの悩ましげなため息を聞いて、いったい四葉さんの部屋はどんな異次元になっているんだろうと苦笑が漏れた。
環「そーちゃん!オレの部屋がスゲー散らかってるみたいな言い方すんなよな!」
陸「いや、相当散らかってんだろ。だってオレ、壮五さんに環の部屋は不用意に入るなって言われてるし」
ナ「タマキ···部屋はキレイに使いマショウ!」
三「お前が言うなよ!」
···ナギさんの部屋も怪しい、と。
『そういう事なら、四葉さん?さっそく行きましょうか?』
環「なぁマリー、掃除するフリしてゲームしようぜ?」
四葉さんが耳元で悪魔の囁きを施す。
一「四葉さん、聞こえてますよ」
環「いおりん、地獄耳」
『掃除が終わったら、考えます』
ピシャリと言って退けて、四葉さんと一緒に部屋へと向かった。