第4章 カケラの眩しさ
❁❁❁ 三月side ❁❁❁
一織と環が学校行ったのと入れ違いで、愛聖が荷物を持って寮に来た。
それとほぼ同じくらいに宅配業者がなんだかいろいろと届けに来て···愛聖が部屋でガタゴトと音をさせながらなんかやってんのはいいんだけど···な。
『うわっ!···あー!!もう!なんでこうなるかなぁ···』
···。
『あっ!間違えた!!このネジっていったいどこに付けるネジなの?!』
···。
落ち着かねーよ!!
あぁ、もう!!
早足で愛聖の部屋の前まで来て、ドアを叩く。
「おーい!入るぞ?いいか?!」
『三月さん?!···あ、はい···どうぞ』
返事が来たのを確認して遠慮なくドアを開けば、そこには···ありとあらゆる、残骸?のようなものが散らばってた。
「愛聖、一応···念の為に聞いとくけど、この惨状はなんだ?」
『ア、ハハ···えっと···そっちのは棚を組み立てようとしたら上手くいかなくて。それで、先にベッドを用意しようかな?なんて手を付けたら、組み立て方がよく分からなくて···それから···』
なるほど。
「要するに、どれもこれも自分じゃどうにもならなくなった···っつーコトだな??」
『あ~···そうとも言う、みたいな?』
「そうとしか言わねぇだろ!」
『アイタッ!三月さん、デコピンやめて···』
ツッコミがてら愛聖にデコピンをお見舞して、顔を覗き込んだ。
「ったく。そういう時は誰か呼べよ?オレでも、誰でもさ?自分で何とかしようって考えは褒めてやる!けどな、誰かに助けを求めるのも、ここでは大いにアリ!なんだからな?」
『はい···すみません』
「別に怒ってねーぞ?ひとりで頑張りすぎるなって言ってんだ。いま人員集めるから、ちょい待ってろ?」
ドアまで戻り廊下に顔を出して···叫ぶ。
「おっさん!壮五!陸!ナギ!いるんだろ?!ちょっと愛聖の部屋に集合!!」
力いっぱいで叫ぶと、それぞれの部屋のドアが開いて何事か?とみんなが顔を出した。
「今から家具の組み立てすっから、みんな手伝ってくれ」
大「あ~···お兄さんそういうのニガ、」
「だ~ま~れ!拒否権はなし!」
ピシャリと言って全員を集め、役割を振って作業に取り掛かった。