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【進撃の巨人】先輩と後輩

第3章  合同演習


 兵士訓練校は3年制であり、1年に一回、新入生を迎えることになっている。だから訓練兵達には、同期とのつながりだけでなく先輩や後輩達とのつながりも生まれる。

 ・は12歳になった今年、訓練兵として入校した。
 小柄で華奢な体つきの彼女は、当初こそ「あんな細い身体で兵士が務まるのか?」と懸念されたが、訓練カリキュラムが進むにつれて、その身体能力の高さを認められるようになっていった。

「よーし、今日は一回生と三回生との合同演習だ!!先輩は後輩を見守り、後輩は先輩の指示をよく聞け!分かったな!!」
「はいっ!!!」

 広い校庭のど真ん中で、鬼のような顔をした教官が大声を張り上げる。

「本日の訓練は、森の中での巨人との戦闘をイメージしたものだ。より早く、的確に、安全に、巨人を仕留めよ!!」

 の配属された班は、三回生2名、二回生1名、一回生1名の計4名の班であった。
 班長は、すでに並はずれた身体能力を発揮していたリヴァイである。リヴァイは訓練兵の中でも有名で、近寄りがたい存在ながら、皆の憧れの的でもあった。

 ちなみにだが、訓練校の兵舎は彼(と彼の指示)によっていつもピカピカに磨きあげられている。綺麗好き…やや潔癖症とも言える彼は、少しでも汚れた場所を見つけるとすぐに掃除をし始め、また、だらしのない格好をしている訓練生を見つけると有無を言わさぬ迫力で正させていた。まるで姑のようだが、彼の圧倒的強さの前に屈して、誰も文句を言う者はいない。それにその厳しさは、秩序を律する上では丁度よいのかもしれない。

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