第5章 「特命と決意」
ヒロム「バスターマシンの戦力アップ計画?」
黒木「あぁ。ヴァグラスとの戦いを出来る限り有利にしたい。エースを中心にしたかなり大規模なものになる」
ヒロム「完成したら…亜空間のヴァグラス基地に突っ込めますか?」
黒木「そう簡単にはいかない。今回、亜空間への転送について…新たな事実が判明した。仲村」
仲村「はい」
仲村はペンを持ち、絵で説明を始めた
仲村「亜空間世界と、こちらの世界は、転送システムでのみ繋がっているわけですが、今回わかったのは転送の目的地を決める座標計算に誤差が出るってことです」
森下「それは敵メガゾードの転送で確認しました。メガゾードの転送は、このメタロイドをマーカーにして計算されています。ところが、実際に転送されてきた場所は3Km前後ずれてるんですよ。こんな感じで」
ウサダ「まさに的外れだね」
仲村「はい。で…我々にはその的さえないわけで…。こっちから転送する場合にどれだけ外れるか…。もし何もない場所に放り出された場合…一生戻れない可能性も…」
ゴリサキ「危険すぎる!!突入するなんて絶対無理!!」
ヒロム「やってみる価値はあると思います」
ゴリサキ「えぇ!?」
ヒロム「上手くいく可能性だってあるし、失敗を恐れていたらいつまでたっても亜空間に踏み込めません」
黒木「…私が恐れていると思うか?」
ニック「ヒソッ(ここはNOだぞ!」
ヒロム「やらないならそういうことじゃないんですか?」
ニック「!!」
ヒロム「迷ってるヒマはないと思います。13年前…メサイアと一緒に亜空間に転送された人たちを助けるためにも」
ヨーコ「…賛成!やってみなきゃわかりません!」
黒木「……………」
ピー、ピー、ピー、ピー
電話が鳴った。黒木は気にせず話を続けた
黒木「はっきり言った方がいいだろう。我々も上訴部も、亜空間に生存者はいないと見ている」
「「「「『………………』」」」」
黒木「我々の目的は救出ではなく…メサイアのシャットダウン。それだけだ」
森下「司令官。東間地区のエネトロンタンクからです。うちから回したエンターの写真に似た人物を目撃したと」
黒木「確認する必要があるな。出動だ」
「「「『…………………』」」」