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言えない”スキ”の伝え方【HQ】

第3章 春、お揃いとアイツ。



リエーフと両想いになった次の日、学校に行けば再び女子からの質問攻め。
塩対応はいつも通りだけど、言われる言葉に傷つくことは少しだけなくなった。

始業のチャイムが鳴り、やっと女子がいなくなったと思えば視線。
隣を向けば、黒尾がにやり、笑う。

「なあ、嫉妬深いシスコン弟の機嫌は治ったか?」
「さあ、どうかな。」

私にもわかりませーん、と黒尾にも塩対応。
鞄からペンケースを取り出していると、黒尾にくんっと袖を引かれる。
顔を上げると目の前に瞳。
囁くような声で黒尾はくすりと笑う。

「昨日の返事、いつ聞ける?」

ぶわり、と赤くなる顔。
ふいと顔をそらし、ぽそりとつぶやく。

「昼休み…でも、いい?」
「ああ。飯食ったらメッセージ送る。」
「わかった。」

そういうと私はくたりと机に突っ伏した。

授業を始める担任の声が頭の上から降ってきて、やっと授業が始まった。

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