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【ツキプロ】 ALIVE SOARA中心夢小説まとめ

第2章 残念、今日はオフです。(神楽坂宗司)


ふっと息をつく音がしてうっすら目を開けると、吐息のかかる距離に彼女の顔があった。

なんだ、お前か。

自然と安心して、無意識に手を伸ばしていた。

『どうしたの、今日の宗司くん、あまえたさんだね』
少し舌っ足らずなまひるの喋り方。ずっと聞いても聞き足りない甘い声。眠気が消え去っていないせいかいつもより思考の赴くままに(といえば聞こえはいいけど要はやりたいように)動いている。左手で髪を掬ってはほどく。
そういえば、と覚醒する気配のない頭で仕事はどうだったっけ、と考える。流石に寝過ごすのは事件だしな、と思い未だににこにこしてされるがままの彼女へ声をかけた。
「まひる、まだ、ねててもいいか」
いつもなら自分で確認するのに、時計を見るのも億劫で、俺のスケジュール管理は完璧に把握してる彼女に聞く。想像よりもずっと低くなってしまった声だが、生憎そのくらいでビビる相手でもないし、むしろ機嫌がいいことはこの手つきからも伝わってしまっているだろう。特にフォローも入れないでいたら、彼女の顔が和らいだ。
『宗司くん...うん。もちろん』
ねてていいよ、と笑いかける顔が近づいて俺とぴったりと重なった。ちゅぅ、と幼い音を立ててすっと離れていく。
ドキリとしながらやっぱり幸せだなぁ、と思う。
なんかいつもよりサービス多い気がしたけど、気のせいだろうか。
『またおやすみ、宗司くん』

「あぁ、おやすみ」

始終回り切らない思考で、でもこの幸せだけは守りたいと思った。


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「ほんとに悪かった...!」
『もーあやまんないでいいよ』
久しぶりのオフ。彼女もまるまる休みの日で、出かける約束をしていた今日。だというのに結局ほぼ寝て過ごしてしまった。あまりにも、居心地が良くて。
『宗司くん、とってもかわいかったからいいの』
ふふ、と笑いながらいう彼女を見て可愛いのはお前だと思いながら、悪態をついた。
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