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IN DREAM2

第13章 青い炎


「もう少し、話したかったな、ヒエン」
「ははっ、僕もだよ!
けど、もう僕は使命を果たさなくちゃいけない
ジェイク君が力を使い熟す事ができれば、また会えるよ
それまで、頑張ってくれよ」
「わかった!
ありがとうな、ヒエン」
ヒルトは握れるはずのないことをわかっていても
感謝の意を込め、ヒエンに手を差し伸べる
ヒエンはフッと笑い、手を握り返すように手を重ね
ジェイクの中へ消えていった

同時に力を覚醒したジェイクは一気に膨大な魔力を得たことで意識が追いつかず、その場に倒れてしまう
「泣いたり寝たり、こいつは赤ん坊かしらね、ほんと」
倒れたジェイクをアランが起こしあげ、介抱する

ぐったりとしたジェイクを支える為に
クライヴが代わりに肩を貸し、2人で抱えている中
アンリとローランはユリエフとヒルトから
これから起きる契約について説明を受けていた
ローランもアンリも天族と契約する事に抵抗はなく
その結果を知っても恐る事はなかった
おかげで契約の儀式をするための準備をすぐに始める事ができ、
ユリエフは光の魔法陣をローランとアンリの四方に描く
そして両手を合わせて祈りを捧げ始めると
魔法陣は心地よい温もりを発しながら2人を包んで行く
暫く光に包まれた2人の前に
背中と腰から4枚の翼を生やした天使が現れる

何か話しているようなに外からは見えるが
ヒルトや他の誰にも聞こえなかった
そして儀式が無事に終え、魔法陣が消えると
ローランは足元がふらつき、咄嗟にアンリが支える

「先生?!」
「すまないねアンリ
足に力が入らないんだ
どうしたものか・・」
「天族と契約が成立しても
体が馴染むまでは時間がかかるので
少しの間はアンリさんがサポートしてあげてください」
優しく話すユリエフに、アンリは深々と頭を下げる
「はい!
この御恩、決して忘れないわ」
「そんなに頭を下げないでください
私こそ、天族の救済に協力いただき、ありがとうございました」

「なんか色々無事に済んでよかったよな」
両手を頭の後ろで組み、安心しきった表情で話すライセイに
ヒルトも同じ気持ちだった
「そうだな
後は街に戻って幻影の解除と、念のため住人に影響がないか確認が必要だな」
「その確認は俺とイリヤでしておくさ
ヒルトはジェイクのそばに居てやれよ
きっとアランもいるだろうけどな」
「ありがとう、ライセイ」


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