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IN DREAM2

第13章 青い炎




〝友達とちゃんと話せ〟

当たり前の答え
恥ずかしいことに、今のジェイクにはそんなことすら決断すらできなかった
頭では理解していても、口には出せないし、行動に移すなどもってのほかだ

多重人格のせいで思考がまとまらなかったのではない
ただ単にジェイクは自信がなかった
何度も偽りの記憶に惑わされ、嘘で固めた自分が思いついた答えが単純すぎた
本当にそれでいいのか?
今は自分がしたいことより、アドラの言うとりにすることが
贖罪になるではないか?
このままヒルトを生贄にし、自分が死ねば最強の存在、インドリームとしてアドラは生を受ける
そうなればずっと昔から願っていた友を守るという夢は果たせたと言えないか?
幾度と繰り返される終わりのない自問自答に、今、一人のインドリームの後押しで終わった

「アドラと俺、ちゃんと話せてない・・」

不意に口に出した言葉と同時に、精神体のはずのジェイクの片目から涙が流れていた

「だったら。話に行こうぜ
俺が友達のところまで一緒について行くからさ、ジェイクは友達のことだけを考えて進んでくれ」

優しく包まれた笑顔でヒルトは手を差し出す

すぐにでもヒルトの手を取りたかったジェイク
だが、そうはしなかった
「その手はなだ取れない
俺がちゃんとけじめを付けれたら、その時こそとれるからな。」
「そっか、ジェイクがそう言うなら、俺は待ってるよ」

ジェイクは右手を真っすぐに真上に伸ばし、揺るがない眼差しをヒルトに向けた
「俺、行くよヒルト」

ジェイクの言葉に、ヒルトは満足そうにうなずき、風を吹かせる
「ああ。
俺が全力でバックアップするよ」

同時に、ジェイクからも炎が巻き起こし、二人は同時に精神世界から現実に戻る―――――――。





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