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IN DREAM2

第3章 半魔


陽が照りつける日中

ヒルト、ユリエフ、クライヴは隣町にたどり着き、宿屋を探していた




「さて、満室じゃない事を願って探そうか!」


ヒルトが意気込みながら歩く街はとても質素な生活を基準とする街だった


少し壊れかけた石畳

家の何件かは争った跡があり、剣後や銃弾の後がしっかりと残り
人々の服も着飾っているわけではなかった

路地裏には飢えで痩せこけた老人も座っている



「・・ヒルト、この街から闇の瘴気が感じられる。」

隣で歩くクライヴが一言呟く


「あぁ、俺も感じる
何か訳ありの街だな」


辺りを見渡しながら歩くヒルトは
足元に落ちている張り紙に目を留めた


”半魔を見つけた時はすぐに結界師へ”


そう書き出された文章と、数々の似顔絵が
小さく描かれていた
その下には名前も埋められ
まるで指名手配用紙だった
「貴方達、見ない顔ね」

「!」


「その用紙を見て黙ってるところからして、旅人さんね?
それも、ただの旅人でも人間でもない」

茶髪とブロンズが混ざった髪色
毛先はウェーブがかかり、金色の瞳をした少女
法衣を被った少女はヒルトと変わらない歳にみえるが、どこか貫禄のある雰囲気をしていた


街の中心の噴水に腰掛けている少女は
自慢気に話した


「人間と、闇堕ちと、天族ってところかしらね。
この街には何かご用で?」


「俺たちはインドリーム、闇に堕ちた者や世界を守る為に旅をしているんだ。」

「インドリーム・・貴方達が?」

「ああ、風を司るヒルト・クローズだ」
「同じく、光を司るユリエフ・フォン・がルシウスです」
「クライヴ・ベネディクトだ」


それぞれ名乗る3人を見つめ、少女は一枚の名刺をヒルトに渡した



「結界師団長のエリンシエ・リバースよ。
よろしくね!」

「結界師・・魔族や魔物を特殊な結界で閉じ込め、封印する職業の団長さんか」

「ええ、この街を魔族から守る実力は自信があるわ。
立ち話も疲れるし、私のギルドに来て話さない?
もし、宿を探してるなら貴方達分の部屋くらい、一泊分提供できるわよ」


「・・・そうか、心得ておこう」




冷たく言い放つエリンシエ



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