• テキストサイズ

IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




クライヴが本気でミレイアを救うだけなら
闇の騎士やインドリームは邪魔な存在であり、今すぐ殺していた

そして、赤い蝶の侵食も遅かったことから
全てを闇に委ねているわけではなく、むしろ闇の侵食に少しでも抵抗している可能性が高い

何かしらの理由があり、クライヴは己の全てを呪い、鬼神を倒すことを選んだ

鬼神はミレイアを盾にし、その奥で糸をひいている
だが、実態はつかめず、直接倒すことは容易ではない
ならば、魔力を増幅させ、無理矢理にでも引きずり出すのが得策
そう考えれば必然と更なる魔力を得る必要があり、魔術師のアークから魔力を奪い、気絶させることができれば
足止めにもなる


全ては、ミレイアを鬼神から救い、鬼神とこの世界と己ごと消滅させるための、クライヴの自作自演に過ぎない


ヒルトはそう考えたのだった

全てを話終えたヒルトは、次の行動へ移る為にサルナス、ラルザ、ユリエフに提案をした

「俺はクライヴをこのまま死なそうとは思わない
だから、俺もミレイアさんの元へ行き、クライヴとは違う方法でミレイアさんも、クライヴも救う手段をとろうと思う」

「そんな方法・・あるのですか?」

「一つだけなら・・。
けど、かなり危険な方法なんだ
俺一人の力じゃどうにもならい。」
「そう方法とは?」

ヒルトはしばらく黙り、深呼吸をして答えた


「クライヴと俺の魔力と意識だけを、ミレイアさんの中に流し込み、ミレイアさんを経由して鬼神の内側から潰す」
「!?」
「ヒルト・クローズ、そんなことが簡単にできるのか?!」

「俺のインドリームの力を全力で発揮すれば、できる。
けど、そうなれば俺の力に反応して、周辺の鬼達が集まってくると思う・・
意識を鬼神の中へ流し込んでいる間、肉体は空になるから
安全な場所へ置いておくか・・・守ってもらう必要があるんだ」

「――――その肉体を守る役目、私たちでしましょう、サルナス」
「ラルザ!
・・それは構わないが、ヒルト・クローズの言う通りに全てがうまくいくとは限らない」
「それでも、今の私たちは彼の力と提案に従うしかないでしょう
クライヴ様は、お一人で全てを背負われているのよ」
「・・・・。」


ラルザの言葉に、サルナスは深く考え込み、渋々ヒルトの提案に従う、と返答した

/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp