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IN DREAM2

第7章 闇の神


アルトリアが指している人物が誰か、すぐに検討がついた
半魔のマティウスと、魔獣として放浪していたティファールだった

核心を突かれるような言葉
彼等の存在は聖人として生きてきたユリエフにとって
暗黒戦争が終結してから見つけた存在だった
前例がないうえに、闇の神がいないことでの影響と言われれば
説得がいく事例だった

「それでも・・・」

震える声でユリエフは答えようとした
己が発する言葉が正しい判断の下でのものではない
だが、ここで言い切れるのは己がもつインドリームの力の根源
つまりは、夢、それが何か。
そこを見失わなければ、答えは導かれる

「それでも私は貴方が行った事について
同意することはできません!
世界の理がどうあれ、闇が強くなりすぎることも間違っています
光が強すぎたことで理から外れた者達があなた方なのだとすれば、
外れた者達を抑制するために、私達インドリームが存在するのです。
決して、同情するためにここに立っているのではありません!」

魔導弓を構え直し、光の矢を射る姿勢へかえる

震えを止めたユリエフの両手から放たれようとしている
光の矢は、アルトリアの心臓を狙い、一斉に放たれた


金属が弾かれるより軽い音が響き
弓はアルトリアの剣で打ち消される

「そう、残念ね、ユリエフちゃん
教え子であった貴方なら、理解はできなくとも
こんな愚かな選択はしないと思っていたけど。」

アルトリアは刃の幅を細く縮め、レイピア状に剣を変形させた
そしてその瞳から漂う真っ赤な色は
ユリエフの死を望んだ敵意そのものだった

「所詮は聖人。
真実を知ってもなお、偽善者ぶるのね。
ここまでくると、徹底的に殺さなくちゃって思えるわね」



ユリエフの弓とアルトリアの剣をは激しくぶつかり合い
その都度光が散る音と閃光が遺跡内に拡がった





近くの場所ではジェイク、イリヤ、アランが背中合わせになりながら
囲むように攻撃をくりだすヴァン、アラモード、ルキュリアに各自対応している

アラモードからの毒針はイリヤの土の壁で防ぎ
ルキュリアからの遠距離魔法攻撃は放たれる前に
アランが水の糸で神速に魔法陣を崩していく
ヴァンが放つ銃弾はジェイクの灼熱の炎によって
被弾する前に焼け落とされた

殆どが防衛戦になる状況に、疲弊していくインドリーム側


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