第2章 1-aでは愛してるよゲームが流行ってるみたいです
逢坂さんの前だと、らしくいられない王馬くん。
僕はずっと、王馬くんのことを羨ましいと思っていた。
けれど、どうやら違ったみたいだ。
彼だって、好きな相手にまっすぐに、好きだって言えないのは同じ。
恥ずかしいと思う気持ちも、照れてしまって表情がコントロールできないのも同じだ。
ただ僕と違うのは、それでも言葉を尽くして、相手に自分の気持ちに気づいてもらおうと必死になれるところ。
(……僕も、言えるかな)
「……逢坂さん」
『…え?』
「じゃあ今日は、僕と一緒に帰らない?」
「「えっ」」
いつか
言えるといいな
「…僕も、キミと帰りたいんだ」
僕は
キミのこと
キミのことが