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母の自言辞を滅せよ(銀魂:銀時夢)

第1章 母の自言辞を滅せよ


「さっきからグジグジ、グジグジうるせーんだよ! もう頼むから俺の事は放っておけよ、三百円あげるからマジで」

「そんな言い方は無いんじゃない!? アタシはアンタの事を思って……」

「だから黙れっつってんだろうが! いくつか俺より年上だからって母親気取りかテメー!」

「銀時が子供みたいな態度で過ごしてるからでしょう!? アンタがもっとしっかりしてれば、アタシだってここまで口煩くならないわよ! 大体ね、そんなに甘い物ばっかり摂取してたら本当に糖尿病になるわよ! まずは自分の健康面をきちんとしなさい! せっかく皆の為に栄養バランス考えて料理してるのに、アンタがお菓子やらジュースやらガバ食いするから私の努力が台無しじゃないの!」

「いい加減にしやがれ、コノヤロー! そもそも誰がンな事テメーに頼んだよ!? 居候の分際で、家主に楯突くんじゃねぇ!」

「家主はお登勢さん! 碌に家賃も払わないクセに、偉そうな態度だけして。大人として恥ずかしくないわけ? 今月だって支払いがまだなんでしょう? でかい口叩く前に、やる事やってからダラダラしなさいよ! もう疲れるのよ、アンタの後始末させられるの。ちょっとは土方さんを見習ったらどうなの? それが無理なら長谷川さんでも見習いなさいよ。ホームレスとは言え一度はエリートの道を歩いた人だし、銀時と違って仕事探しには熱心じゃない!」

 一言だけでも言い返せば、何倍もの正論で銀時は反撃された。それでも言い合いはしばらく続いたのだが、ふと銀時は黙り込む。そして白熱した怒鳴り合いは、一瞬にして静寂に包まれた。しかし少しの間をあければ、怒鳴り合いの時はまた違う、唸るような低い声で銀時はつぶやく。
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