The night dream of fairy【気象系BL
第8章 光と闇の狭間で…
翔「智はもう大人の妖精なんだ。
昔と比べたら闇の力は、
巨大な力となっているんだと思う…」
和「うん、そうだね。
だから、強力な結界を作る力もあるし
触れただけで、
深い眠りにつかせてしまう力も
簡単に出せるんですね」
翔「ああ…。
だから、一番恐れている事は
その強力な力を
一気に使ってしまった時に
体力の消耗が激しくなるって言う事なんだ。」
和「じゃあ…
もしもだよ…
何かの拍子に
感情が爆発する様な事が
あったとして、智が無意識のうちに
大量の力を放出してしまったら…
どうなるの⁇」
翔「そんな事したら命が危険になる!!」
和「……やっぱり……」
翔は考えこむ様に
溜息をして
翔「力は無限じゃない…
使わない時はちゃんと制御装置をしておかないと、
力が暴走したら、それこそ世界が混乱の渦に飲み込まれてしまう。
もちろん、本人だって
無傷ではいられない…
だからちゃんと制御する必要があるだよ!!」
和「…どんな妖精でもですよね。」
翔「もちろん!!
光も、闇も関係ない…
だけど…」
和「闇の力は不幸にしてしまう可能性が高いから…
さらに危険なんですね…」
翔「うん!だから、妖精は生まれた時に自分の石を握りしめて生まれてくるんだ。」
和「じゃ…本当は生まれた時にもう、自分が闇か光か決ってるって事⁇」
翔「それは違うんだ…。
石は最初はみんな同じ色なんだ、
時間が経つと、
石の色がだんだん変化していくらしい。
そして、最後に羽根の色と同じになる。」
和「へぇ〜…………
翔兄よく知ってますね…」
翔「父さんが沢山の本や日記を残してくれたから…
とにかく、早く智にピアスを返す事が大切なんだ!」
和也は真剣な顔で頷いた…。