The night dream of fairy【気象系BL
第6章 新たな決意
猫を助けた雅紀は、夜景が綺麗に見える思い出の山に来た。
雅紀は、月を見ながら弟の慧の事を思い出していた。
慧がまだ生きていた頃…
その日は、風間くんの病院も休みだったから、ゆっくり部屋の掃除とかして、暇つぶししてようかなぁ…と思ってたんだけど…弟の慧が熱出してしまった。
だから、お兄ちゃんとしては、今日は慧の看病をすることになった。
俺は慧のベッドまで来ると
雅「慧~?大丈夫?」
慧「ハァッ…ハァッ…雅にぃ…」
雅「辛いね…ちょっと待ってね、必要なものとってくるから。」
早く取ってこなくちゃ…って思って
台所まで急いで向かった。
慧は1人部屋で…
慧「久しぶりに熱出ちゃったなぁ…
頭クラクラするし、意識が朦朧とする…
はぁ…雅兄に迷惑掛けてるし…」
慧はそう思うと自然に涙が溢れてきた。
こんな姿…雅兄に見せられないよ…
慧は思った。
その時…
雅紀「慧!お待たせ!大丈夫…?ってどしたの⁈」
慧(あ~ぁ…泣いてる所見られちゃった…)
雅「慧?どした?寂しくなっちゃった?」
慧「雅兄…頭…痛い…(泣)」
雅「そっか…もうちょっと泣いていいよ…。」
俺は、慧が泣いているところなんて久しぶりに見た。
いつも、俺がバカな事ばかりするから…あんまり甘える事もないのかも…
雅「慧?慧はいつも頑張ってるんだから、泣きたい時は泣いていいんだよ?」
慧はそのあと気がすむまで泣いて、泣き疲れて眠ってしまった。
それにしても慧、寝顔可愛いなぁ(笑)
まぁ泣いちゃって熱は上がっちゃったんだけどね…(苦笑)
慧「んぅ…雅兄…?」
雅「おはよ、慧。調子どう?熱は上がっちゃったけど…」
慧「ん~でもさっきより辛くない!」
雅「そっか!ならあとは熱下がるの待つだけだね!」
慧「うん!ねぇ雅兄りんごが食べたい…」
雅「あはは(笑)そういうと思ってうさちゃんりんご作っておいたよ(笑)はい、どうぞ!」
慧「雅兄…食べさせて…」
……可愛いすぎるだろ💕
雅「いいよ、はいあ~ん💕」
慧「美味しい💕」
あの頃の慧は本当に可愛いくて…俺の大事な弟だった…
なんで…
なんで…何の罪のない慧が死ななくてはならなかったんだろう!!!!
事故を恨んだ…
すべてを憎んだ…
そして、運命を呪った…
絶対に許さない