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【進撃の巨人】ティアドロップ

第7章 ジュエル


「仕事、残りも頑張ってね」


「あぁ」


まだ兵長が部屋に居る中で問う。


「あの、キョウカさん。

キョウカさんが昔前線に立ってたって本当ですか?」


想像がつかなくて、直接本人に確かめる。


「え...?」


キョウカさんが驚いた顔を俺に向ける。


そりゃそうか。


俺が知らねぇ筈の情報だもんな。


「実は...」


「おい、エレン」


「つっ...」


扉に手を掛けていた兵長に襟首を掴まれ、壁に押しつけられる。


「誰からその話を聞いた」


ドスの効いた低くて威圧感のある兵長の声には、怒気が含まれてる。


兵長のこんな声...初めて聞いた。


「ハ、ハンジさんに...」


「チッ...あのクソメガネ...。

おい、その話は忘れろ」


「どうしてですか?」


なんでキョウカさんじゃなく兵長がそんなに怒るんですか?


やっぱり兵長、キョウカさんのこと...。


「好きなんですか?キョウカさんが」


その瞬間、兵長の目がカッと開いた。


「ふざけんじゃねェ」


そう言い、乱暴に手を離すと部屋を出て行った。


感情を顕にした兵長を初めて見た瞬間だった。


「すみません...聞かれたくないことでした?」


「ううん、大丈夫。

今は平気なんだけど、リヴァイは優しいからね。

ああやって怒ってくれるの」


それはキョウカさんのことが好きだからじゃ...。
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