第6章 質疑応答
その後、後片付けをして別々に風呂に入った。
「あの、キョウカさん。
明日は仕事ですか?」
「明日?
うーん、急ぎの書類はないけど、仕事したいかな。
どうして?」
「え?いや、あの、時間があったら、その...。
出掛けませんかっ」
「午後からなら良いよ」
「!ありがとうございます!」
「どこか行きたい場所あるの?」
「はい...」
そう。
キョウカさんと出掛けたのもあるけど、行きたい場所がある。
「そっか、どんな場所?」
「な、内緒です!」
行きたいけど、俺1人じゃ行きにくい。
キョウカさん居ないと出掛けるにしても兵長同伴だし、兵長なんて気まずい場所だし。
かと言ってアルミンやミカサにも頼めねぇ。
「うん、分かった。
じゃあおやすみね。
明日手が空いたら執務室においで、暇だろうけど」
「はい!」
キョウカさんは優しい。
これは期待するだろ。
脈ありだと思って良いのか?
「素直で可愛い」
髪を撫でられる。
キョウカさん髪撫でんの好きなのか?
よく撫でてる気がする。
「.....期待しちゃいますよ、そんなことして」
「何を?」
クスクスと笑う。
「...分かってる癖に、ずりぃ」
「エレンが可愛くてつい。
ごめんね、嫌だった?」
心配そうに顔を覗き込む。
「別に、嫌じゃないですよ...」
「良かった...」
ホッと顔を綻ばせる。
ほんと、ずりぃ。