第5章 前夜
「お風呂ありがとうございました」
「どう致しまして。
じゃあ私も入って来るね。
もし寝るならそこのベッド使って良いよ」
「いえ、俺は床で...」
「そんなとこで寝たら身体痛くなっちゃうでしょ?
良いからベッドで横になってて」
「...はい」
キョウカさんがお風呂場に向かう。
言葉通り俺は、大人しくベッドに入った。
キョウカさんのベッドっつーだけで高揚が抑えられねぇ。
キョウカさんの匂いがする...。
クソ...勃った。
匂いだけで勃つとかどんだけだよ...。
変態かよ、俺は...。
自分の好き過ぎ度に呆れ、ボフッとベッドに身体を沈めた。
程良い柔らかさが心地良い。
凄ぇ眠くなる...。
「もう寝る?」
キョウカさんがラフな格好に着替えて出て来た。
「おやすみ」
髪を優しく撫でられ、瞼が沈んでいく。
撫でられる手が気持ち良い。
手が頭を何往復かすると、意識がどんどん遠のいていく。
キョウカさんの匂いと温もりに触れて、眠りについた。
壁外調査前夜。
明日の朝には初めての壁外調査へ出発する。