第4章 衝撃
言っちまった...。
言うつもりなかったのに...。
「おい、エレン、入るぞ」
「は、はい」
兵長が医務室に来た。
「顔が赤ェが熱か?」
「いえ、大丈夫です」
「そうか、なら良い。
明日の会議だがお前も出ろ」
「俺も...ですか?」
「あぁ、そうだ。
他の新兵も出席する。
壁外調査についてだ」
「分かりました」
「多少驚くことはあるだろうが、騒ぐんじゃねェぞ」
「は、はい」
改めて言われると緊張する。
「へ、兵長」
「なんだ?」
「...キョウカさんのこと、好きなんですか?」
「あ?」
「好きなんですか...?」
「...んな訳ねェだろ。
俺ら調査兵団はいつ死ぬかも分かんねェ。
そんな中で好きな奴なんて作れるか。
あいつはただの仲間だ、勘違いするんじゃねェ」
「良かった...」
「なんだと?」
「なら、俺がキョウカさんのこと貰いますからね。
俺あの人のことが好きなんです」
「...勝手にしろ。
ただし色恋にうつつを抜かして死ぬなよ」
「もちろんです!」