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【進撃の巨人】ティアドロップ

第2章 兵長同伴初ディナー


目が合ったと思ったら、すぐに逸らされた。


「キョウ、あまり飲み過ぎるなよ。

酔ったら面倒くせェんだから」


「分かってるよ、大丈夫」


そう笑うキョウカさんは、さっきより口調がゆっくりになっている。


酔いが少し回って来たのか?


そんなところも可愛い。


「おい、そろそろ本当にやめとけ」


「やだ、もう少し」


グラスを取り上げようとする兵長と、そのグラスを守るキョウカさん。


「手をつけられなくなる前にやめとけ」


「やめない」


「兵長、あと少しくらい良いじゃないですか。

キョウカさんも飲みたそうですし」


あんな顔をされても止めるなんて、兵長はどれだけ人に厳しいんだ。


「チッ...ならお前が面倒見ろよ」


舌打ちをすると兵長は、キョウカさんの空になったグラスにお酒を注いだ。


「はい!」


キョウカさんのお世話なら喜んで。


「ありがとう、エレン。

エレンも飲む?」


「いや、俺は然るべき年齢になったらで...」


「マジメだねぇ、エレンは」


ヨシヨシと再び髪を撫でられれば、頬が赤くなっちまう。


「あ、赤くなったぁ。

どうしたの?

照れちゃった?」


ニコニコと笑うキョウカさんは少し意地悪そうな顔をしていた。


「そりゃ...照れますよ」


「そっかそっか。

エレンは照れ屋なんだね、可愛い」


と、髪を撫でる手は止めない。
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