第10章 劣情
「次、エレン良いよ」
キョウカさんと交代で風呂に入る。
まだ身体は重そうだけど、歩けるようにはなったみてぇだ。
シャワーを頭から浴びながら、自己嫌悪に陥った。
ヤり過ぎだ、俺。
いくらなんでも嫉妬心に任せて抱き過ぎた。
「キョウカさん、さっきは本当すみませんでした」
シャワーを浴び終え、再び謝る。
「もう、そんなに気にしなくて良いから。
明日の仕事に支障がなければ良いのよ」
「でも...多分一緒に寝たらまた襲っちまいますよ」
「それは勘弁」
流石に身体が持たない、と苦笑する。
「若いって凄いね」
「そんな変わらなくないです?歳」
「はい!?
エレン?ちゃんと私の顔見えてる?」
「見えてますけど...」
「少なくとも、15のエレンより一回りは離れてるよ」
「え!
見えねぇ...」
二十歳そこそこかと思ってた。
全然歳上じゃねぇか。
「ハンジから色々聞いてないの?
ハンジなら話しそうだと思ったんだけど」
「まぁ、聞けば答えてくれましたけど...」