第1章 好きです。
「そっか、じゃあ私が見たいものを見させて貰うね」
「はい!」
キラキラとした目で本を眺めているキョウカさん。
クソ.....可愛過ぎるだろ。
「あった...!
んーっ.....」
上を見上げ、爪先立ちになって本に手を伸ばすキョウカさん。
本当に可愛らしい。
見ていて本当に飽きない。
「エレンー、取って?」
「あ、俺で良ければ」
キョウカさんの目当ての本に手を伸ばす。
「はい、これですか?」
「ありがとう!」
本を受け取ると、嬉しそうに胸に抱いた。
可愛いな...。
この人と居ると本当に可愛い以外の言葉が出て来ない。
「エレンは優しいね」
ヨシヨシ、と髪を撫でられる。
優しい手つきと、温もりが心地良い。
「じゃあ次に行こっか」
「はい!」
それから兵舎を案内して貰った。
食堂、風呂場、それから幹部棟。
「リヴァイの執務室の隣が私の執務室。
暇な時遊びにおいで?
あんまり構ってあげられないかもだけど...」
「行きます!」
まさかこんなに近くに居たとは思わなかった。
「じゃあリヴァイの執務室に戻ろっか」
「はい」
当然だけど、キョウカさんの私室は教えて貰えなかった。
少し残念に思ったけど、色々と収穫があっただけマシだ。
コンコンコン。
「リヴァイ、入るよ」
「あぁ」
部屋に入ると、キョウカさんはソファーに腰を下ろした。
俺はキョウカさんの向かいに座る。
本当は隣に座りたかったけど。