第13章 再生
厭な匂いにも慣れたし、騒がしいのも気にならなくなった。
どんな人間がどこで何をしているのか見て回るうちに、微睡むこともなくなった。
人間たちが代替わりすればするほど、夜が明るくなったし、夜通し働いて眠らない街も増えた。
人間たちは、私を突き刺す摩天楼をいくつも建てながら、手に収まるほどの板に夢中になった。
スマホ、と呼ばれたその板が増えると比例して、人間の質も変わったことに気が付いた。
自力で空を飛ぼうとして落ちる子供が増えた。
地を這う蛇の鼻先に飛び出して飲み込まれる大人が増えた。
有機物の体を持たないものも生まれた。
アイと言うらしい。