第4章 還るところは
美菜
「あっ…いた…」
ノアさんが暇そうに神楽殿の上で足を組んで座っているちょうど真下に…
半分ミイラ化した、
前年度の生贄になった女の子の屍が転がっていた。
可哀想に…平治さんに投げ落とされたままだった。
(可哀想に…)
そして、よく見れば周りに大小様々な劣化した、
この屍以外の骨も転がっていた。
美菜
「…よし、始めよう…」
私は…
"カタッ…カタカタ…"
その骨を一つずつ拾っていっては胸に抱き、
ノア
『………』
そして、
ある程度拾ったら神社の広場の中央に置き…
また拾いに行く…それを繰り返す…
美菜
「グスッ……グスッ……」
1つ骨を拾う度に、涙がこみ上げてくる。
この涙は…きっと…骨の数だけの彼女達の無念だろう…