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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第8章 理解が困難なアイツと私


[美咲side]



……アイツ、ほんっとに容赦ない!



私は全身筋肉痛……

特に、腰の重さに苦しみながら、何とかバタバタと朝食を終えて、エルヴィン団長が前に立つ、調査兵団の集合場所まで来た。



「随分とお疲れだなぁ、美咲。」



ニヤニヤしながら挨拶して来たのは、この筋肉痛の引き金とも言える、張本人で。

キッ。と、睨み付けたまま、口の端だけ持ち上げて、微笑む。



「おかげさまで。」



楽しげに、そして、さりげなく隣に並んだジャンに。

「アンタのせいだよこのクソ猛獣野郎!!」



……と、怒鳴りつけそうになった、けど。

耐えた。



昨日は……そう、あの宣言通り、散々弄ばれて……。



何度しても止まない行為に、「もう無理」って懇願してるのに、無視されて。

意識も、時間も、あやふやになるくらい、それなのに何故か降り注ぐ感覚だけは甘ったらしくて。

ずっと、ジャンの腕の中で、翻弄され続けた。



朧げな意識の中で、ジャンの体温は心地よく、優しく、甘く、囁く言葉が響く。



「お前、ココ、好きだよな。」

「ホンット、やらしいな、美咲。」

「イケよ、我慢すんな。」



その色を帯びた囁きに、ココロまで全部持ってかれそうになるくらい。

ジャンの腕の中は、ふやけそうな程にあったかくて、甘くて。



モラルとか、常識とか。
相手は恋人でも、なんでもない。
ただの、同期だとか。



…………好きだとか、嫌いとか。



そういう私の中に根付いていたしがらみが、意味のないものとして、置き去りにされてしまった、みたい。



嬌声を何度も、何度も、上げそうになる度に、隣の部屋に、聞こえるんじゃないかって、思いながらも。

何も考えられなくなる程に、ジャンの熱を感じて。

ただただ、ジャンの体温にしがみつくだけ、だった。




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