第2章 同期のアイツと憧れのヒト
ある意味。
お酒が入ったのは、良かったと思う。
素面だったら、ドキドキして。
緊張のしすぎで、マトモに話すことすら出来ないけど。
少しだけ、話せた。
お酒が入っててもドキドキしっぱなしだったけど、も。
お休みは何をしているのか、とか。
趣味はなんだ、とか。
好きな食べ物はなんだ、とか。
好きな音楽や、小さな頃に好きだった童話の話しまで。
私は酔いが手伝って、目の前に憧れのヒトがいて、有頂天だった、と、思う。
リヴァイ兵長が、ここのお店より気に入っているお店がある事を、話してくれて。
少しだけ気になって尋ねて見たら、「今度、時間を空けろ。」って言われて。
社交辞令だったとしても、凄く嬉しくて、夢見たいな気分だった。
食事の催しが終わって、リヴァイ兵長が席を立って。
ハンジ分隊長と一緒にお会計しに行って、みんながバラバラに帰り出したところまでは、しっかり覚えてる。
ギャーギャー騒ぐ、コニーとサシャを目の前に、幸せいっぱいでいる私、の隣。
ジャンの顔が凄く優しく見えて、「呑み直そうぜ」って言って来た、ような、気がする。
それに、何て返事をしたのかは、覚えていない。