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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第15章 ※隠したウソを暴くアイツ


[美咲side]




「何だよ。やけにご機嫌だな。」

「へ?」



休みが明けた、今日。

突然掛けられたジャンの言葉に、間抜けな声を出してしまう。



私が今いる場所は、トロスト区の壁の上。

ハンジさんの仕事がある程度落ち着き、他の104期のみんなと共に、エレンの硬化で作る壁の工事をしていた。



「顔、緩んでるぞ。何かあったのか?」

「え?べ、別になにもないよ?」

「ふーん……。」



目を細めたジャンから、不自然にならない程度のスピードで目を逸らす。



動揺を、見抜かれはしなかったか。



緊張で心臓が忙しなく騒ぐ。

周りに誰かがいるなら是非に、助けを求めたいところだが、変に何か事を起こした方が、多分ジャンには気付かれる。

努めて冷静を装っている私に、ジャンは言った。



「ま、後で聞くとするか。パンは飽きたし、街でライス系でも買ってくる。」

「え?……今日、来るの?」



思わず出た、拒否を匂わせる発言に、ジャンの顔が歪む。



せっかく整った顔してるのに、勿体無い。

……と一瞬思ったが、そんな事を気にしている場合ではない事を、瞬時に悟る。



この顔は、まずい。



「やっぱ、何かあったんだな?」

「ッ……何でもないって!」

「ま、どっちでもいいか。」



ニヤリ。

笑ったジャンが少しずつ近付き、私の肩に片手を乗せながら、耳元で囁いた。


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