第5章 決断
「・・・同じっていうと・・・?」
「・・・・・・。私はあんたと同じように巨人化ができる・・・。他の・・・今は言えないが他の仲間も巨人化ができる。・・・だから、だからあんたが苦しんでる姿を見てるのが辛くてねぇ・・・。・・・で、どうするんだい?あんたはこのチャンスを逃すのかい?」
俺と同じように巨人化ができる・・・!?
えっ、でも外に出られる・・・!?
それなら、俺は・・・
「・・・俺は外に出たい・・・!!」
「・・・よし、分かったよ・・・。
でも・・・外に出るのはいいが、あんたは2度とこっちに戻れなくなる・・・。
それでも、いいかい?」
「・・・どういうことだ・・・?」
「だから、さっき私は巨人化出来るって言ってただろ?・・・つまり、調査兵団や壁内の奴等からは嫌われ者・・・つまり、敵になるってことさ・・・。だから、あんたを外に出せたとしても今までのみんなには会えないということさ。余程の事がない限り・・・。
それでも、外にでたいというのなら手を貸すし、調査兵団に戻りたいと言うのなら、少しは協力するが、後者はほとんど無理だと思っておくれ・・・。」
「・・・俺は、それでも外に出たい・・・!
もう、こんな生活はうんざりだ・・・。」
「・・・一生、あの子達に会えないことになっても良いんだね・・・?」
「・・・後悔は・・・し、ない・・・。」
「わかった。じゃあ、出してあげる。
でも、すぐには出せない・・・。あと数日後、またあんたの処分をどうするか審議がひらかれる・・・。その時に・・・━━━━━・・・ってな感じであんたを出すから・・・。
それまで辛抱してくれるかい?」
「・・・分かった・・・。」
「じゃあ、そろそろ行くよ・・・。先輩方が目覚めそうな時間だからねぇ。」
そう言って、アニは帰っていった。
あと数日したら・・・俺は・・・。
・・・俺は、じ、自由になれる・・・
・・・・・・自由ってどういうことを言うんだっけ・・・?
この長い地獄のような日々でエレンの精神はどんどん壊れていった・・・。
そして、その事が災いとなりまたしてもエレンの人生は狂った歯車のように恐ろしく・・・過酷な運命になっていくのであった・・・。