第5章 決断
「ねぇ、あんた。ここから出る気はない?」
そう言われ、誰かと思い声のする方へ目を動かすとそこには・・・
アニが立っていた。
そういえば、アニは憲兵団にいてたっけ・・・。
けど、ここは憲兵団の奴等がいつもいたはず・・・いくら、憲兵団とは言え新兵が来てなかった・・・。
「お前、なんでこんな所にいるんだ?」
気になったことをすぐに聞く・・・。
「あんたがここにいるって噂で聞いたからねぇ・・・。」
「えっ!?でも、ここにいた奴等は・・・!?」
「あぁ、あいつら・・・。あいつらならここで寝てもらっているよ・・・。で、どうなんだい?出る気はないのかい?こっちは色々と忙しいんだ・・・。はやくしておくれ・・・。」
「出るっていっても出れるのか・・・?それに、なんで俺を出そうと思ったんだ・・・?お前には、俺を出してもなんの得もないだろ。」
「・・・・・・。出れるから出れるかい?って聞いたんだ・・・あんたを出そうと思ったのは・・・私があんたと同じだからさ・・・。」