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私、先生に愛されてます【R18】

第15章 雨の降る日


気がついた時には俺は病院のベッドの上だった


「っ…!先生、如月凌くんの意識が!」


看護師が医者に伝える声が聞こえた


目の前は少しぼやけて見え、時間が経つ事に少しずつ焦点が合う


「如月凌くん。ここがどこか分かるかい?」


「びょう…いん」

医者に聞かれ答える


「もうすぐしたら君のお爺様が来られるからね」


父親は如月家と縁を切っていた身であったため、じいさんと会うのは初めてだった


「凌!」

初めてじいさんの声を聞いた


「無事だったのね…よかったわ」

その頃生きてたばあさんは俺を見るなり思い切り抱きしめる


「凌。いいか、これからお前はちゃんとした如月家の人間になる。それはお前がいつかこの如月家を継ぐということだ」


じいさんは真剣に俺の目を見て話した


「お前の父さん、母さんはもういない。だからわしがお前の親代わりになる。今までの生活と比べればかなり変わるが、お前にはそれになれてもらう必要もある」


「お父さんとお母さん…は?」


「凌ちゃん…お父さんとお母さんね、凌ちゃんのことすごく大切に思ってたの。だから崖に落ちた時、あなたのことを守ってくれたのよ」


ばあさんからの言葉に少しの間、理解ができなかった


「凌ちゃん。お父さんとお母さんのお墓に行ったら、ありがとうって伝えてあげてね。」


父さんと母さんは俺をおいて死んだ


その日から今までとは違う生活になった


家には専用のシェフもメイドもいた


礼儀作法は徹底的に叩き直され、如月家を次ぐものとしての教えを受けた


「凌。お前は教員になれ、そして我が学園で働け」


じいさんの言われた通り、俺は教員になり学園で働き始めた


それからというものの担任になろうが、体育を教えようが生徒が可愛いなんて感情はなかった


あの雨の日までは



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