第13章 女の子の日
「パパやめてよー」
そんな如月を振りほどき遥の元へ行く夏陽
「パパ、ソファーで待っててあげて」
「はーい」
少ししょんぼりした如月はソファーへ座り我が子が運ぶ食器を嬉しそうに受け取る
「はーい、今日のメインはちらし寿司ですよー」
鮮やかなちらし寿司が盛りつけられたお皿を運ぶ遥
「おぉー!美味そう!」
「おいちちょー!」
親子して目を輝かせる
「いただきます」
3人揃って囲む食卓は数年前よりも賑やかになっていた
「パパ!あーん!」
「お?あーん!」
遥は家族の幸せさを改めて感じていた
「夏陽、落ち着いて食べないとこぼすよ」
「はーい!ママもあーんしてあげゆ」
「ありがとう。あーん」
「ずるーい!パパも!」
「んふふ、やだぁ!」
笑顔が耐えないこの食卓は親を失くした2他人にとっては一番の幸福だった―――
「夏陽!パパとお風呂入ってきてね」
「はーい!パパ!」
元気に如月のいるお風呂へ向かう夏陽
洗い物を済ませた遥はすぐさま洗濯物をたたむ作業へ入る
「ふぅ…」
少し前まで育休をとっていた遥、今では仕事をしながら子育て、家事もこなす立派な主婦になり忙しい日々をおくっている
如月も家事を手伝ったりしている
「ママー上がったよー!」
「はーい」
遥はお風呂場へ行き夏陽をパジャマへ着替えさせる
「ママー」
「ん?」
「パパとどーして結婚したの?」
夏陽は唐突に遥に聞く