第6章 ※‐case3‐ending.※
2人と離れる為に、私がまずした事。
秋紀の連絡を全部無視。
リエーフが会社に来ても、仕事の話以外は全くしない。
リエーフに、そんなの通用する訳は無いと思ってたけど。
この前の一件で、相当怒られたらしくて、あまりしつこくはされなくなっていたのが幸いした。
仕事が関係してしまうから、リエーフの顔を見ちゃうのは仕方がない。
とにかく、私的な話はしなければいい。
そうやって平日を過ごし…。
休日も、一人で好きな事をしたり、友人と会ったりして。
案外、独身の方が気楽に生きられるんじゃないか、とか思い始めていた。
でも、そんな時に限って、事件は起こるもので。
「さくら!」
たまたま入ったカフェで、自由に過ごしている一人の時間。
それを、完全に壊してしまう声が聞こえてくる。
名前を呼ばれているから、無視のしようがなかった。
「休みでも会えるなんて、やっぱ運命だな!」
その人は、相席を許した訳でもないのに私の対面に座る。
「な、これから暇だろ?だったら、デートしよ!な?」
そして、休日ならば仕事の関係はないから、遠慮せずに誘ってきて。
対応しないようにしていたのに、ずっと話し掛けられ続ける羽目になった。